物理的に勃起が不可能になる器質性ED

EDとは男性における性機能障害でペニスの勃起が起こらないあるいは勃起を維持することができない症状のことです。
EDによってペニスの勃起をさせることができなければ性行為そのものが出来なくなりますし、また勃起を維持することができなければ満足な性行為を行えなくなります。
現在では有効なED治療薬の登場によって投薬による改善が可能になっていますが、それでも改善できないケースもあり、それらが器質性EDです。
ペニスが勃起するメカニズムとしては性的な刺激を受けることにより脳からペニスに対して勃起するように信号を送り、その信号を受けてペニスへの血流の流入が行われ、これによってペニスの体積を大きくしますが、器質性ではこれらのメカニズムのうちどれかに問題がある状態です。
器質性といっても原因としては血管性、神経性、内分泌性などがあります。
また先天性もありますし後天性もあり、外傷・手術や投薬によっても引き起こされる場合があります。
このうち多くの人がなりがちなのが血管性や内分泌性のEDです。
血管性では海綿体への血液を送り込むための血管に障害が出るもので加齢や生活習慣などによって引き起こされます。
軽度な場合にはED治療薬で改善することが出来ますが、重度の場合には手術を行って血管のバイパスを作るなどして治療する必要があります。
また内分泌性では男性ホルモンの低下が原因となるもので生活習慣やストレスなどで現れます。
また神経性では神経伝達に問題が発生するものですが、この場合には脳血管障害やパーキンソン病による中枢神経の障害や脊髄損傷による脊髄神経の障害、膀胱がん摘出手術、前立腺がん摘出手術などによる末梢神経の障害などがあり、特に神経障害では治療そのものが難しいもので治療方法も限られます。
外傷・手術では物理的に傷ついてしまう場合や頭部損傷や骨盤骨折などが器質性EDを起こす場合があります。
これらはペニスの形そのものが失われるケースや神経や血管が傷つくことが原因で引き起こされるケースがあります。

器質性EDの治療方法とは?

器質性EDの特徴としては物理的な問題によって発生しているというものであり、さらに詳細な原因も多く治療をするためにはその原因を特定することが大切です。
器質性EDの診断方法としては、まずは勃起機能検査が行われます。
基本的には問診票への記入のほか性的な刺激での誘発、レム睡眠時に起こる勃起を測定して記録するというものです。
特に自宅でも出来る検査としては睡眠時の勃起があります。男性の場合には起きた際に勃起する朝立ちと呼ばれる現象があります。
これは性的刺激に関係なくレム睡眠時に起こる生理現象になります。
朝立ちの特徴は性的刺激を受けないで勃起するということであり、朝立ちをしていない場合には器質性EDが疑われます。
勃起機能検査による診断では、あくまでも勃起の有無を確認するもので、その後に器質的要因の検査を行います。
器質的要因の診断方法としては血管検査、神経検査、内分泌検査などで血管検査では、勃起を誘発する成分をペニスに注射して勃起が起こるか調べます。
また神経検査では中枢神経や末梢神経の理学的検査を行い、内分泌検査では血液などから体内に存在するホルモンの測定を行います。
治療方法は血管系ではED治療薬や勃起を誘発させる成分の注射などですが、明らかに動脈が圧迫されることで勃起が阻害されている場合には手術によってバイパスを作るといったことが行われます。
一方で神経系では時間が経てば部分的に修復され回復することがあります。
ED治療薬を使って様子を見るのが一般的で、また陰圧式勃起補助具などで強制的に勃起を起こさせるといったことが行われます。
内分泌系の場合にはホルモン療法を行いますが、性腺刺激ホルモンを筋肉注射し睾丸からの男性ホルモン分泌を促します。
効果がない場合には男性ホルモン補助療法を行いますが、精子を作る機能を低下させるリスクがあります。
ただいずれにしてもペニスそのものが傷ついているといった場合を除けば基本的には投薬による治療によって回復を期待するのがEDの治療方法になりますが、それでも効果が見込めない場合には手術による改善を目指すことになります。

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